青葉山 (京都府・福井県) (Mt. Aoba)

青葉山(あおばさん、あおばやま)は、京都府舞鶴市と福井県大飯郡高浜町の境界に峙える山で、高浜町の最高峰である。
東峰(693m)、西峰(692m)の二峰から成る双耳峰の総称である。
国土地理院の測量成果による地形図では、東峰に山名の記載があるため、これに従うと標高は693mである。
いずれの山頂も高浜町に所在する。

概要
東西2つのピークを持つ双耳峰で、古くには扶桑馬耳山と呼ばれていた。
東部海岸から眺める山容が秀麗な景観を見せることから、現在では俗に「若狭富士」と呼ばれている。
古代に国造が分立した時代には、青葉山を境にして、東側がヤマト王権の領土で、西側が丹国の領土であった。

青葉山は信仰との関わりが深い山でもある。
舞鶴市側の西中腹には西国三十三箇所第29番札所である松尾寺 (舞鶴市)が創建され、高浜町側の東中腹には中山寺 (高浜町)が創建された。
両寺とも山号を「青葉山」としている。
また、東峰の山頂には青葉神社、西峰の山頂には青葉神社西権現が祀られている。
山腹には青葉山にだけ自生するオミナエシ科の多年草「オオキンレイカ」のほか、イワヒバ科のヒモカズラなど、きわめて重要な種が多く分布している。
若狭湾国定公園に含まれ、山頂からの展望も良いことから、住民だけではなく、多くの参拝者や登山客が訪れる。

地質
鮮新世前後に活動していた火山が侵食した結果、現在の青葉山の山体が形成されたと推定されている。
これは火山の定義からは外れているため、第四紀火山には分類されない。
山は安山岩と火山砕屑岩から成る。

交通
青葉山の南麓を西日本旅客鉄道小浜線、国道27号が併走する。
いずれも京都府と福井県を結び、青葉山へのアクセスへと利用されている。

[English Translation]